キャットフードに含まれている栄養素(脂質)

脂質は主に筋肉や脳のエネルギーとなる、タンパク質や炭水化物とならぶ三大栄養素の一つです。
体内にとりこまれると1gあたり9 kcalと、三大栄養素で最も高いエネルギーとなる脂質は、猫の活動のもととなります。
脂溶性ビタミンの吸収を助けたり、体温を調整したりホルモンの生成に関わったり、余剰分は細胞に蓄えられて、空腹時に分解されて利用されます。
高カロリーの脂質の摂りすぎは猫の肥満につながりますが、逆に不足すると、傷の治りが遅くなったり被毛がパサついたり、精神的にイライラするとされています。
脂質のなかには猫が体内で生成できない成分や、過剰に摂取すると疾患の原因になる成分など、様々な種類があります。

脂質の成分である脂肪酸は炭素の結合の形により、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分けられます。
一般的にバターやラードなどに含まれる飽和脂肪酸はコレステロールを増やし、植物油などに含まれる不飽和脂肪酸はコレステロールを減らすとされています。
猫にとって特に重要なのが、不飽和脂肪酸に含まれるアラキドン酸です。
アラキドン酸は脳の活性化に作用するほか、皮膚や被毛の健康、繁殖機能に影響するとされる必須脂肪酸の一つです。
しかし猫はアラキドン酸を体内で作れないので、キャットフードとして適切に摂取する必要があります。
その他の必須脂肪酸としては、皮膚のバリア効果を高めて潤いを保つ、リノール酸やαリノレン酸などがあります。

そして適度な不飽和脂肪酸の摂取は必要ですが、猫の場合は不飽和脂肪酸をとりすぎると、黄色脂肪症(イエローファット)になる場合もあります。
黄色脂肪症とは脂肪組織が炎症を起こし、発熱や痛み、腹部に固いしこりができる病気です。
不飽和脂肪酸を多く含むマグロやアジなどを食べ過ぎると発症するとされ、猫の餌には対策として、酸化を防ぐ働きのあるビタミンEが添加されている場合が多いです。
もともと肉食動物である猫は、獲物の肉からタンパク質や脂質を自然と摂りこむ食生活をしていました。
したがって猫の餌は基本的に、高タンパクで高脂質のキャットフードが良いとされています。